いぶき堂薬局

主に読んだ小説の私的な感想をつらつら綴るブログ

11/4 水車館の殺人

まだ名探偵の名推理を渇望しているので、前作が面白かった「十角館の殺人」の続編を読んでみました。


水車館の殺人(著:綾辻 行人)


十角館の殺人では、途中で犯人とトリックが気になって気になって仕方がなくなりネタバレを読んでしまったので、今回は寄り道せずに本作を読もうと、あわよくば犯人を当ててやろうと意気込みながら本作に挑みました。


まず率直な感想としては、推理小説として王道なパターン!というものでした。

前作と違い、文中に散りばめられたヒントとなる人物描写や事件が起こった時の描写など気をつけて読んでいたため、もしかしたらこうなのかな?という予想がたちました。

なので、それが当たった時はやっぱりね!という満ち足りた思いと同時に、予想通りすぎて呆気に取られた、物足りない気持ちにもなりました。

けれども、言い方を変えれば読者でも推理できる楽しみもあるということで、一読者の私が作中の探偵である島田潔のように探偵となることも出来るのです。それにしても、前作と今作は島田潔が全体を仕切るという立場ではなく、要所要所で登場して物語を前に動かすための存在というイメージで、まだ私の中では〝探偵〟という位置づけではないのが残念です。

というのも、彼が最初から現場にいないからだと思います。前作、今作と事件は彼のいないところで起きてます。(水車館では異なりますが)

以後のシリーズでは、島田潔は小説の第一章くらいから登場できるのか、これから続刊を読んで確認したいと思います。


やはりですが最後のシーンは物足りない、など言ってましたが鳥肌がたちました。こういうどんでん返し、予想してなかった描写がドーン!とくる所が、面白いと思います。

あと解説を読むことが大好きなので、今回の有栖川有栖先生の解説も裏側、みたいなような感じでたいへん興味深かった。


11/1 十角館の殺人

こちらは文庫本を購入して読了しました。ちなみに新装改訂版です。


中学〜高校生時代は嫌というほど時間があったので特に意味もなく小説を読んだりしてました。推理小説も恋愛小説も関係なく興味を引くタイトルだったら手当り次第、といった感じで。今も時々読んでる本もあれば、二度読みもせずに押入れに封印された本もあります。

最近は無性に「素敵な探偵に会いたい!」と思うようになり、ネットで探偵が出てくる小説を調べて購入を検討してます。そんな中、購入に至ったのがこちら。


十角館の殺人(著:綾辻 行人)


非常に登場人物がユーモラスですぐに引き込まれた作品。

第一章はキャラクター名がカタカナなので違和感あり、誰が誰なのか把握するのに手こずった。これは私の浅読みが原因。

古い作品だが、今でも名作と言われるだけあって面白かった!

実は、私は途中で我慢ならなくなってしまいネタバレというか、私より先に本作を読んだ方の感想を読んでしまったのだ。そこには明確なネタバレこそなかったが、最後まで読んだ者しか知りえない情報が書いてあったので私は驚愕し、恐る恐る読み進めた。

のにも関わらず、核心に迫る、いわゆる犯人を示すシーンは分かっていたのに鳥肌が立った。そこからはラストまでは一気読み。

読んだ後は少しシコリが残るものの、推理小説を読みたい!という欲求は満たされた。「探偵」という部分についてはイマイチなものの、それはユーモラスな登場人物が見事カバーしてくれていて気にはならなかった。

続編も購入予定。

次はネタバレは読まないようにする。


11/1 戸村飯店青春100連発

このブログは今日開始なので、今日から読んだ小説本の感想を書いていこうと思う。

日記などは苦手で、三日坊主になってしまうけれど、本を読むのは好きなので記録的な考えで作ってみた。本は毎日読めるわけではないし、一日で読み終わるわけでもないので(それは主観で一日にたくさんの本を読む人もいるだろうが)、これくらいは続けていきたいと思っている。


■戸村飯店青春100連発(著:瀬尾 まいこ)


この作家さんは学生のころから読んでいて、おそらくこれからもずっと読み続けたい作家さんのひとり。

登場人物がクセがあるけど、優しくて温かくて全員好きになってしまう。

本作の中で、MVPは個人的な感想として北島くん。よく出来た子だった。

この作家さんには、飄々とした性格というか、何でも器用にこなす人物が出てくるのだが、今作では主人公のひとりである戸村家の長男ヘイスケがそれに当てはまるように感じた。さっぱりしていて、優しくて良いキャラクターだった。また、そのヘイスケと仲があまり良くないコウスケも何事にも真っ直ぐでこれまた良いキャラクターで、そんな二人が兄弟の物語なのだから、面白いに決まってる。

いい意味でも悪い意味でも、悪いキャラクターが出ない小説なので安心して読める。何気に兄弟の掛け合いが楽しい。

いきなり東京にやって来た弟を責めるわけでもなく歓迎することもなく普通に受け入れて、世話を焼いて。弟もそれを受け入れる。

終始、にやにやしてしまうような小説でした。